こちらは札幌在住の現代美術作家・アーティスト横田昌彦のアート作品と制作理論・芸術論を掲載・紹介しているホームページです。これから
1.作品のオンライン販売
2.企業とのコラボレーション・提携
3.アート関連のセミナー・企業研修の実施
4.アートデザインスクールの開校
5.インターネットギャラリーの開設による色んなアーティストの作品販売
など、ホームページとSNSを利用したアート関連の幅広いビジネスを行っていく予定です。ご興味を持たれた方は問い合わせフォームよりお問合せ下さい。
◆制作理論
絵画などの芸術作品・アート作品はすべて建築やコンピュータシステムと同じくシステムであると考えています。 絵画だけでなく、作詞・作曲、演劇(脚本)、ドラマ、映画、小説、機械、工業製品、政治制度もシステムです。
システムはコンピュータシステムのように、ある目的の達成、懸案となっている課題の解決のために全体が構想(要求定義)され、全体が設計され(概要設計・外部設計)、全体を部分に分けて各部分を設計し(部分設計)で制作され
全体に組み込前れて関せします。
このような制作思想に従って制作された作品にレオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』『マギの礼拝堂への習作』などの一連の舞台装置のように設計された作品があります。
また、ラファエロの『アテナイの学堂』も同じように制作されています。
ここで『芸術とは何か』を定義するならば、私はそれを【感動の表現である。鑑賞者に感動をもたらすようために工夫された表現であり装置である】と定義します。
しかし、幾人かのアート関係者が主張する通りマルセル・デュシャン以来芸術から芸術でないもの、アートが生まれたと認識しています。デュシャンの『大ガラス』などの作品は感動する体験を意図したものではない。 それならば、その制作の意図は何か?『際限の無い、あらゆる表現を規制する既成概念(カノン)の破壊をしてより広々とした空間・世界へと歩むこと』でしょう。
現在、アート作品においては制作意図、題材、使用する素材・機材は基本的に自由である。音楽と絵画、詩、小説とのクロスオーバーも自由であると考えています。 しかし、自由にはカンディンスキーが言ったように『時代の制限付きで』という制約があるでしょう。いかなる作家といえども自分の内なる性的な趣味を暴露的に表現する事がアートの制作において可能か?
私はそういう勇気ある作家が出てくれば良いと考えますが非常に難しいと考えています。
むしろ、「覆い隠すことこそ芸術の特権」と言ったカンディンスキーの理念が重要ではないかと考えます。つまり、直接表現より、暗にほのめかす事の有効性です。
いずれにしても、表現は自由である。描くものは無限にあるという発想から、『芸術は感動の表現である』とい概念を大切にしながら蝶やトンボなど他の作家の描かない題材を描き表現しています。
◆制作手法
作品のほとんどは紙(マーメイド紙)にソフトパステルと色鉛筆を使用して制作しています。
パステル使用する理由はいくつかありますが、色調・発色が日本画の岩絵具、水干絵具に非常に近い事。油彩やアクリルのように筆を使わないため、デッサンと描画(肉付け)が一体となっており、あたかも鉛筆で描くように細かく正確な描画がより簡単に楽にできるというメリットがあります。
さらに絵具を乾かす時間と手間が掛からず制作時間を大幅に短縮する事も可能です。
出来上がった作品は日本画に近い画風となり日本人としての感性にしっくり来ます。
浮世絵など日本の絵画から大きな影響を受けたオデロン・ルドンがパステルを多用して描いたのも、もこうした理由が一因だと推測します。
パステルはこれからも私の制作の中心となる画材で蟻続けると思いますし、これからもこの画材による表現を追求していきた考えています。
人物描写ではフリーハンドでの描画だけでなく3次元の人物描画ソフトではPoserを使用しています。Poserを使用することにより、デッサンなど美術の専門教育を受けたことの無い私でもそれを補って正確な人物を細部に渡って描画する事が可能になりました。
(写真はオディロン・ルドン作『レオナルド・ダ・ヴィンチ礼讃』紙にパステル)
◆絵画の音楽状態を目指して
カンディンスキーとクレーが創始した抽象画の目的は何か?それは絵画の音楽状態を実現する事です。
アメリカの抽象表現主義はカンディンスキーのバウハウス時代の同僚アルバースを教師としてバウハウスの成果を吸収していった事もあり、抽象表現の目的が平面化であると誤って認識してしまいました。
『音楽的才能に恵まれたわれらのマラルメ』とモーリス・ドニなどナビ派の画家達に敬愛されたオディロン・ルドンは「暗示的芸術」(クリックするとルドンの言葉が読めます)という概念を提唱しました。暗示的芸術とは音楽と同様に、鑑賞者にあるイメージ・情景や物語を空想させる絵画と言って良いでしょう。
私は、長年絵画の音楽状態を研究し、現在光のスペクトルと音色と音の高低、形とメロディー・リズムの間に相関関係・一定の法則を見出しました。そしてその理論化に成功しつつあるます。
単なる楽曲のみの音楽だけでなく、作詞+作曲で出来上がっているポピュラーミュージックなどの内容を絵画表現する事にも成功しつつあります。 (写真はパウル・クレー 作 『赤のフーガ』 )