芸術の各分野は、例えば絵画と音楽がそうであるように、ある種の関連性に言及されながらも基本的にそれぞれが独立して存在してきたと言えるでしょう。 原則として絵画はアニメーション以外は動かないものであり、音楽が持つような時間の要素は無いとされてきました。 静止した絵画で時間性を表現する事は無理であり、またそれで良しとされてきたと思います。
しかし全ての芸術分野の基底となる表現内容は同じであり、ただ各分野における表現効果の得手不得手だけが存在するだけです。 このような考えにより、私の最近の作品は楽典やポピュラーミュージックの作詞・作曲方法を研究した成果を絵画作品にフィードバックして利用しています。
私の最近の作品からは鑑賞した時に音楽のようなリズムとメロディ、詩情=ポエムが感じられると思いますが、それは以上のような制作理論の進展からなのです。