今、加速度的に滅びていく地球と多発する紛争や難民。どんどん脅かされる自由と民主主義。
その事に異を唱えず無関心なアーティストは、アーティストとして価値が無いでしょう。と思います。
どんな名声も金銭も、地球が崩壊してしまっては何の意味もないように思います。
歴史を振り返れば、ピカソ、カンディンスキー、クレー、ジョン・レノンやミック・ジャガー、ボブ・ディラン、チャップリンなど、独裁と軍国主義、人間のエゴイズム=自己中心主義に反抗しなかった偉大な芸術家はいません。
しかし、今はまだ『俗人昭々、我独り黄昏のごとし』とは言ってどこかの国に立ち去るようなことはしません。
なぜならば、私にはやるべき仕事が残っているから。
自分の心臓に燃料をくべて、欲望をたぎらせなければいけない。私はまだ人事を尽くしていません。
山本豊津さんが言うように、枯れた事を言っていてはいけないのです。
私はもっとたくさんの人々の役に立つ作品を造り、私が知りえた美術と芸術の謎と秘密を皆さんに分かるように伝えなくてはいけません。
私は、手塚治虫と同じように輪廻転生を信じています。
ですから、もし生まれ変わったら、少なくとも私が到達した地点の続きから始められように作品と文章をこの世に残しておかなければいけません。
それは、私がこの時代の日本に生きた証しであり、後世の人への貴重な遺産となるでしょう。