2021年10月26日 新作が出来ました。題名は『二元論との闘い』です。
絵画作品については私は遅筆でお恥ずかしい限りです。
実は絵画については、もうだいぶ前、10年以上前から作品のアイデアに困るということはないというか、いくらでもアイデアが湧いて来るのですが、他の仕事にどうしても時間を取られまってこの状態です。
でも、それもちょっと言い訳ですかね。
時間はあるのだから。
ですので次の作品はもう構想が出来ているので、もう制作に取り掛かっております。
さて、昔、大学の『職業指導』という科目でこう教えられました。
「20世紀は3人の学者との闘いだったと言われているよね?誰かな?そう、科学的社会主義のカールマルクス、無意識の発見者ジ-クムント・フロイト、そして進化論のダーウィンだね!」
私はそれまで、その事を知らなかったので聴講していた友人達が当たり前の事として知っていいたのに少し驚いた記憶があります。
かつて、今は京都芸術大学教授になっている日本学界の『新人類』とバブル期にもてはやされた浅田彰が、著書の『逃走論』の巻末「知の最前線に突入するために読むべき本」という章で、
「現代思想は二元論をいかにお克服するか?から始まる。まずは南米の詩人、オクタビオ・パスの著書『迷宮と竪琴』を読もう!」
と書いてありましたが?この言葉の意味分かりますか?
というか、この絵の主題はまさにこの言葉と同じと言ってよいでしょうねえ。
さて、画面の左には今の中国の創設者毛沢東がいます。
その右隣は誰でしょう?
ちょっと前に誰かが「同類を大規模に殺害する動物は人間だけなのです」と言っていましたが、その通りですよね。
この人間の暴力性は、人間がチンパンジーから進化したからではないか?と類人猿学者の一部の人が考えているようですね。
なぜなら、チンパンジーは一匹の雄が全ての雌を支配し彼だけがSEXできる。
他の雄は恒常的かつ慢性的に性的欲求不満になって凶暴化したのではないか?というのです。
あらゆる精神病の根本に性的欲求不満があると唱えたフロイトの学説は、やはり今なお精神医学の世界で存在感と光を放っていますよね。
チンパンジーにそっくりの猿に「ボノボ」がいます。
チンパンジーと見分けがつかないですが、ボノボは穏やかな性格だそうで、猿の狩りもする肉食のチンパンジーのような凶暴さはないようです。
その理由には、ボノボはメスをオスが共有するので、欲求不満にならずに済んでいるからだといいます。
ここ数年はTVや週刊誌では芸能人などの不倫に目くじらたてていますが、どうでしょう?私はその裏に日本の男女の暗い欲求不満と嫉妬心が隠れていると思うのですが。
いずれにしても、この作品も今日から私の手を離れ、作品としての生を歩んでいきます。
ですから、作品の意味も鑑賞される方によって変わっていくのです。