私が制作・販売しているジークレー版画ですが、今日はその印刷する用紙についてご説明いたします。
私のジークレー版画はA3版まではCanonの顔料プリンタPixus Pro10sで印刷しています。
それ以上の大きさのものはGRAPHIC社さんなどの印刷業者さんに委託しています。
Pixus Pro10sで印刷するのに以下のような紙で試してみました。
たとえ和紙でもインクジェット・プリンタ用に特殊コーティングしたものしか使えません
ただし、日本画で使用する雲肌麻紙や鳥の子紙などをそのまま使うわけにはいきません。
印刷は出来ますが、仕上がりが悪くさらには繊維が大切なプリントヘッドにまとわりつきヘッドを痛める可能性があります。
そこで『阿波紙和紙』のようにインクジェット・プリンタ用に特殊コーティングした和紙でないと現実として使用に耐えません。
右写真のように、こちらの和紙もサンプルを取り寄せ試してみましたが、私の作風に一番合ったのは『竹和紙』という、竹を使用した絹のような手触りと、コットン紙よりもふんわりと柔らかな仕上りの和紙です。
写真用紙で有名なPICTORICOを試してみました!
次に試したのが『PICTORICO』です。
とても多く紙が発売されていますが、その中では『ピクトリコプロ・コットンペーパー』がベストでした。
どうも顔料プリンタにはコットンが相性が良いようです。
Canon Pixus Pro10s用に開発されたアート用紙を一通り試してみました!
次に試したのは当然ですが、Canon Pixus Pro10s用に開発されたアート用紙です。
これも当然ながら、『光沢紙・微光沢紙・非光沢(マット)』と大きく3つに分かれています。
その中で2種類の紙を最終的に選びました。
最終的には後者の『微粒面光沢 ラスター』のみを現在使用しています。
それはなぜかというと、前者の場合は発色、色の再現性は文句なしで素晴らしいのですが、光沢面がいかにも作品を印刷したという感じになるからです。
一方のラスターというのは、紙の表面に小さな穴を無数に付けたような紙質で、これが少しレトロな感じと高い上品さ風格をもたらしてくれるからです。
この仕上がりと質感は他の紙を一頭地を抜いてます!
この写真が実物ですが、絵画や版画は全てそうですが、これはもう実物を観ていただくより仕方がないというか、説明のしようがなく、とにかく驚くほどの高級感があります。(画像をクリックすると拡大図を見られます。)
さらに、Pixus Pro10s特有の正確で美しい黒の諧調と驚くべき色の再現性が、まさに「これはただの印刷物ではなく、まさしく版画作品である」という確信をいだかせてくれます。
そんなわけで、ジークレー版画はプリンタによる印刷物ではありますが、私の作品の場合その実物の風格からか大切な人や、息子さん娘さんなど若い人へ贈って、「壁に掛けて毎日眺めてそこから深い思想性や人間の心理について学んでほしいと」願って、贈り物として購入される方がとても多いです。
ということで、資産価値も持つ私のジークレー版画を是非、できれば額付きでご購入いただければと思います。
◆ある方のCANON Pixus Pro10s用に開発されたアート用紙への印刷の感想です!
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「キヤノン写真用紙・微粒面光沢 ラスター 」
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ぱっと見、昔のざらざらとした印画紙(絹目?)に近いです。表面が微粒で、光沢があります。
光沢は上記2種類とは違う質のもので、比較的おとなしい、抑えられたような感触を持ちました。
おちついた光沢から、光の加減による見え方の違い、があまりないように思えます。
環境依存が低い用紙なのかもしれません。
プリントの結果、、、雰囲気ありますね~^^v なんというか、クラシカルでゴージャス?な感じ。
光沢感から、夜景とか、星にはあまり向いていないかも。。。古い町並みや落ち着いた雰囲気の作品に使われると、、、雰囲気UPです!!! 個人的には大好きな用紙です^^p
それにしても用紙でここまで雰囲気が変わるのですね~^^ これは新鮮な感動です。