世界と日本のギャラリーの格と実力のバロメーターって何?No1。コミック東京芸大物語『ブルーピリオド』のTV放送もスタート!

ブルーピリオド11 写真 私が好きな、主人公の『矢口八虎』君が東京芸大油画科をめざし見事に現役合格して、大学生活を送るコミック『ブルーピリオド』の最新刊11が出ました。

 今回は小学校入学前と小学生対象の絵画教室の物語。

 私が経営する札幌WEBプログラミングスクール小中高校生コースにも共通する問題がたくさんあって、今回も外しなしで面白かったです。

 なんと、TVアニメ化されるのは知っていましたが、10月1日よりTBS系列局で金曜日の25時25分からすでに放送されていたんですねえ。

 うかつだったなあ。早速今週から視聴します。

 さて、本日のお題はこのコミックの話ではなく現代アートのギャラリーの格についてです。

日本の現代美術ギャラリーの格について

 ブルーピリオド11の巻末に、矢虎少年の友人で武蔵野美大に通う橋田悠君が「来年全てが同年に開催されるので是非行ってみたい。」というイベントが3っつ紹介されます。

 現代アートの2年に1度のオリンピック、ベネチアビエンナーレ。世界最大のアートの展示即売会アート・バーゼル。そしてドイツで開催されるドクメンタ。

Metro Pictures Nina Beier Art Basel in Basel 2018 

Metro Pictures Nina Beier Art Basel in Basel 2018 

 実は欧米や日本の現代アーギャラリートの格はドイツのバーゼルで開かれる「アート・バーゼル」、このマイアミ版の「アート・バーゼル マイアミ・ビーチ」そして「アート・バーゼル 香港」。

  この3っつのアート・バーゼルに継続的に毎年出品できるかどうかで決まります

 アートフェアは他にもマルセル・デュシャンが『階段を降りる娼婦の裸体No.2』でセンセーションを巻き起こした「アーモリーショー」や「Frieze New York (フリーズ・ニューヨーク)」などもありますが、何といっても「アート・バーゼル」です。

 アート・バーゼルに出店できるのは世界で200から300のギャラリーのみ。

 この3っつのアートバーゼルに毎年出店しているのが以下のギャラリーです。参考ページ

  • 東京画廊李禹煥(リ・ウファン)がエースのもの派の画廊)
  • タカイシイギャラりー(杉本博司などを主に扱う写真画廊でしたが現在杉本氏とは契約していないようです)
  • TAKE Ninagawa(ポスト清澄白河世代」(ポスト小山登美夫)のコンテンポラリーアートギャラリー

 毎年継続して出品していのは前2画廊のみです。

 現代アートにある程度詳しい人は「あれ?小山登美夫ギャラーが無い。それにミズマアートギャラリーも無い」

 と思われるでしょう。

 小山登美夫ギャラリーは村上隆の商品を『アート・バーゼル マイアミ』に最初に出店した人で、村上隆だけでなく奈良美智も世界に向けて売り出したギャラリーです。

 その出店の時のことを小山さんは著書で

 「ホテルの客室に並べた作品は飛ぶように売れました。私はアメリカの一般大衆の人々が村上隆の才能を発見したのを振るえるように興奮して見ていました。」

 といっています。

 私はちょうどこの頃、これらの出品商品を脇に抱えて台東区食糧倉庫にあったギャラリーから、「じゃあ、これもって行って来ます」とアシスタントの女の子に言って、アートフェアへと飛び出していく姿を偶然目撃していました。

 なぜ、東京画廊が評価されるのか?

 代表の山本豊津さんい直接聞いたところ

 「アートフェアに行ったらね、ある人が「本当に地味な色の作品ばかりだね。会場で一番地味だね!」と言われました。

  アメリカはやはり、本当に個性というか人と違う事を非常に大切にする文化なんだね。

  だから、横田君の鮮やかなこれらの作品をフェアに持っていったら、個性が崩れたと受け取られ翌年から出店できなくなってしまうんだよ。

  だから、残念ながら横田君とは契約は出来ないんだよね。」

 といわれました。実はこれが私が東京画廊の契約作家になれなかった理由です

 それで後日、山本さんから電話がかかってきて、私と画風がよく合う別なギャラリー、実はミズマアートへの売り込みを強く勧められました。

※ページ上部の写真は東京画廊でこのお話を伺った時に開催されていた榎倉康二展の様子です。
 アートバーゼルに応募して出店を断られた場合、その理由は一切開示しないのだそうです。

 ですから小山登美夫ギャラリーや、やはり(李禹煥(リ・ウファン)がエースのシロタ画廊がなぜ断られたのかは分からないし、聞いても教えてもらいえない。と山本さんはいいます。

 小山さんについては、私はもの派の菅木志雄さんを急に扱ったり、まったく逆の画風で画風が私とも似ているの染谷悠子さんを扱っていたりで、端から見ると何を基準に契約作家を選んでいるのか分からないのが大きな理由だと思うのです。

 それは山本さんも同じ意見でしょう。

 以前、講演会で直接小山さん本人に

「取り扱い作家の選考基準は難ですか?売れる作家を選んでいるのですか?」

 と聞いたら

 「私が好きかどうか?ただそれだけです。自分が好きでないものをお客さんに勧められませんよ。」

 という答でした。

 これは、にわかには信じがたいですねえ。

アートにとって価値とは何か? ミズマアートギャラリーが選ばれないのは三潴末雄が著書の『アートにとっての価値とは何か?』で

 「ミズマアートの契約作家の作品は縄文文化の末裔である。西洋人が認めないからといって日本の美術が優れていない訳ではない。
  だからこそ私はこの縄文文化の末裔を世界に向かって発信しているのです。」

 と言っている通りで、技巧をこらした新日本料理が欧米人の口に合わないということでしょう。

 私も三潴さんの意見にまったく同意します。

 彼らが拒否したから、価値がない?

 ならば「ガゴシアンの取扱い作家でエースのサイ・トゥオンブリーの良さがさっぱりわからない」という権利も平等に我々にあるといいましょう。

 ミズマアートの作品は台湾や香港などの東南アジアで人気が高く「アート・バーゼル 香港」には小山さんと一緒に出店しています。

アートバーゼルの厳しい参加基準

Art Basel in Basel 2018 ©Art Basel 補足説明としてアートバーゼルの内容や参加関係者、厳しい参加基準などについて『詳しく解説してくれいてるサイト』があります。

 参考になさって下さい。記事より抜粋しておきます。

 「ギャラリーがアート・バーゼルに名前を連ねるのには高いハードルを乗り越える必要があります。

 発表はされていませんが数百万円はくだらないフェア出展料、作品の輸送費、宿泊代、交通費、食費などかかる経費は想像以上です。  
 相当力のあるギャラリーでも採算が合わなければエントリーすら困難。

 その上、約300前後のフェア出展の枠に世界中から1000を超えるギャラリーの申込みが殺到し、参加するための厳しい選定基準が設けられています。

 毎年常連で参加しているギャラリーですら来年も参加できる確実な保証はありません。

 だからこそアート市場において最高レベルのフェアといわれ、そこに参加することがギャラリーやアーティストたちにとってステイタスになり得るのです。

 そしてその基準の高さはすべての参加者にとってフェアに対する大きな期待感につながっていきます。」

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事