私は歴史上はじめて音楽を絵画に翻訳する理論を発見し現在絵画制作に応用しています

このページでは、私が発見した理論の概要を説明しています。
解説はこの法則を発見するためのポイントを順番に並べて解説しています。
なお、法則の式に当たる部分は公開を控えさせていただいております。

音階は絵画ではどのように表現すれば良いのか?

 音楽を絵画に正確に翻訳するには、まず音階すなわち音の高低をどのように絵画化すれば良いかという課題にぶち当たります。
 音楽では音階が上がるにしたがって音の周波数が上がります。
グラデーション図
 
 カンディンスキーが「トランペットの甲高い音は金属的な音で黄金色を連想させる」というように、それぞれの楽器にはある特定の色を連想させる感じがします。
 そうであれば、トランペットの音階はこの図のようになるでしょう。

トランペットのグラフの図

 しかし、これでは説明できない事が起こってきます。
 それぞれの濃淡のレベルがドレミファソラシドの音程にあたるなら、ハ長調とイ短調という調性音楽のどの調性も、画面上ではある色の視点となる濃度のみの違いとなってしまいます。

 ◆結論・・・それぞれの楽器の音色がある実際の色に対応するという対応表を作った場合、調性は始点の音の濃淡のみが違う画面になってしまう。トランペットのソロ演奏の曲を絵画に翻訳するとトランペットなら黄色一色の水墨画のようになってしまう。

 しかし、それが正しいのでしょうか?
音階をスペクトラムに対応させた場合

 今度は音階をスペクトラムに対応させてみましょう。周波数に合わせて対応させるとこの図のようになります。


 
 このようにするとドの色は赤、レの色は朱色となります。

 そうすると、主調の違いは説明が付きます。

 ハ長調はドの色なので主調が赤の色。これより半音階ずれたのが短調なのでハ短調は朱色がかった赤が主調となる。
 これならトランペットのソロの曲は、ミの音である黄色が主調のホ長調、またはホ短調の曲となる。主調色は色の違いとなり、なるほど音楽の長調は明るく、短調は暗く、さらにそれぞれの調性がもたらす情緒の違いも上手く説明できます。
 しかし、ここで、疑問が生ずる。
 ある曲、ハ長調の曲、例えば『ドレミの唄』はどの楽器で弾いてもあかるい感じの『ドレミの唄』である。

 ◆結論・・・音階をスペクトラムに対応させた場合、音楽の調性は説明できますが、今度は楽器の音色を説明できないジレンマに陥ります。
       

音階は周波数を合わせたスペクトラムに正確に対応するのか?


 さらに、前節のように光と音の周波数を合わせてスペクトラムと音階が対応すると仮定すると、楽譜を絵画に翻訳すると何が見えて来るでしょうか?
 はたして仮定は正しいのでしょうか?

 この対応では楽譜を絵画にトレースしても極めておかしな結果になります。
 
 ◆結論・・・音の高低とスペクトラムをある特別な結びつき方で対応させ、さらに音符の長さもある法則に従って表現すると、次のように、調性音楽の場合、特にポピュラーミュージックの場合、必ずその曲の詩の内容や曲が暗示する詩情をあらわす具体的な風景が表れます。
 これは、どんな大衆音楽でも例外なく必ずそうなります。

 この作品は私が発見した音の高低とスペクトラムを正しく対応させた場合の、楽譜を絵画化したものです。
 ラストエンペラーは満州国が舞台の映画ですが、中国の桂林のような万里の頂上を想起させる風景がまざまざと現れました。

京都慕情 画像  今までの常識は、音楽は抽象物であるというものでしょう。
 しかし、調性音楽、特にポピュラーミュージックは具象画に対応するのです。

 高中正義の「渚セレナード」なら南国のビーチが、ベンチャーズの京都慕情なら京都の嵐山や東山も風景が浮かび上がってきます。
 こちらの作品は、この法則を使用した作品です。この事実を我々はよくよく正確に理解しなくてはいけません。

 音楽は抽象ではない。具象であると言う事を。


リズムはどのように翻訳できるだろうか?

前節では、メロディーはある具象物の輪郭に当たることが分かりました。
でが、リズムはどのように翻訳できるでしょうか?

これは容易に想像がつくでしょう。

リズム画像

 図Aはモナリザのような構図でこれは単音以外のリズムはありません。
 それが、画面に部分があり、その部分が図のように遷移することでリズムが生まれて来ます。

 これが分かれば作品『カジキマグロ』のようにリズムを画面に実現できます。
 

大衆音楽の詩の関係と 曲先の作曲法が可能な理由

現在の大衆音楽はほぼ9割以上が曲先(きょくさき・きょくせん)という曲を先に完成し、それに自分か作詞家が詩を載せるという方法を取っています。
 ある曲にはどんな詩ものせられますので、曲と詩には必然的な関係は何もないと考えられます。

 しかし、例えば大瀧詠一のアルバムの『A long Vacation』のように作曲 大瀧詠一、作詞 松本隆で詩と曲が見事に一致しているのが聴き取れます。
 これは、曲自体が風景などの具象物なので、その具象物を優れた詩人は感じ取り、言葉に変換していくと考えられるでしょう。

 ゆえに、画家も詩を書いて、それを絵画にする事もできるし、キュビズム時代のピカソのように、真っ白なキャンバスに線を一本引いて「これは何を表しているだろう」と考えその線が示唆している、未だ無意識の中にある、その時ピカソが表現したいと思っている画像=ゲシュタルトを探って画面に描いていく曲先的な制作方法も取れる訳です。

 ◆最後に、画像の梅原龍三郎の作品『富士山』は、私が以上のように説明した法則にしたがってコード進行してます。
 大衆音楽で最もポピュラーなカノンコード進行をしています。

 
 
 

 

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